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中心部に車両乗り入れへ=周辺地域を活性化=歩行者専用スペースは確保=サンパウロ市

2月3日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】セーラサンパウロ市長は一日、都市計画の第一号として中心部のアニャンガバウー広場周辺の改造に着手することを決め、関係局に具体プランを練ることを指示した。
 対象となるのは同広場を中心とした地域で、現在歩行者専用となっているのを車が乗り入れられるようにするもの。構想によると、アニャンガバウー広場に北部方面行き道路を新設(アニャンガバウー通り)してリベロ・バダロ通りやパイサンドゥー広場と連結する。南部方面行きは現存のフォルモザ通りの車両通行を認める。
 また現在封鎖されているヴィアドゥット・ド・シャー橋やサンジョアン通りおよび周辺も対向車線とする。さらに配達や集金、清掃などの業務用トラックの専用車線も新設したい意向だ。またサンジョアン通りには中央に歩道を設けて通りを横切らずに済ませる案もある。これらを視野に入れ、交通技術公社(CET)は道路整備や設計専門家と検討して三十日以内に具体プランを提出する。市当局によると、歩行者専用スペースは確保するとのこと。
 セーラ市長の側近の話では、改造は選挙期間中に構想が固まったという。セーラ市長が所用で、カルドーゾ前大統領の事務所があるフォルモザ通りを訪れた際、徒歩を余儀なくされたことで、時間の浪費だと不快感をあらわにした。週末や休日ならともかく、平日の忙しい時に車の乗り入れ禁止では周辺の事務所や商店の機能がストップする。また遠方から乗る場合、駐車場に車を入れてメトロに乗り換えて都心に来なければならず二重手間だと述べたという。
 この改造に対してさまざまな意見が出ている。歩行者天国で幅を利かしている露天商人はスペースが狭くなることで隅に追いやられ商売は上がったりだと嘆く。またある商店主は、泥棒は走って逃げるしか方法はなく周囲の人がとり抑えてくれるが、車道ができるとオートバイで逃げられるので犯罪は増えるのではと心配する。また賛成派はスピード制限を徹底させることで事故を防止するとともに、市営の安い料金の駐車場を設けることが必要だとしている。さらに渋滞を避けるため通行区間を有料にすべきだとの意見もある。