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マンゴー第一便到着=「初物」小泉首相に進呈も

1月21日(金)

 三十二年越しの交渉を経て、ようやく日本行きのマンゴーが十九日に空輸を開始した、とアジャンジア・ブラジル(国営通信)は報じた。第一弾はトミー種一・五トンで、数日中にさらに九トンが輸出され、東京のスーパーに並ぶことになる。ブラジル側では、今年五千トンを出荷したいとしている。
 ブラジル農務省によれば、輸出業者と日本側輸入業者は、マンゴー取引開始のシンボル行事として小泉首相に幾つかを進呈することを計画している。最初の積荷はサンパウロ発、ニューヨーク経由で、約三十時間で東京に到着する。
 バイーア州の生産者たちは、これで中国など他のアジア諸国への道が開けたと喜んでいる。「日本はあの地域の鏡だ。よい仕事をして認められれば、アジアの他の国でも認知される。次の標的は中国だ」と、サンフランシスコ渓谷生産・輸出組合のクレメンテ・リベイロ技術補佐官は同紙に語った。今月中にも、中国へ使節団を送る予定になっているという。
 日本への輸出量は値段に大きく左右されると、リベイロ補佐官はいう。「キロ四ドルなら採算は取れる。もし、その値段以下なら輸出量は少なくなるだろう」。
 一方、十八日付けフォーリャ紙によれば、ルーラ大統領は、盟友・岡本パウロ氏の零細企業支援サービス機関(Sebrae)会長への就任式典で、マンゴー輸出についても言及した。ブラジルは長い間、日本へ輸出しようと努力してきたが、地中海ミバエの混入をおそれた日本は長い期間、輸入を許さなかった。
 ルーラ大統領は、「我々の商品を見せなくては、誰も我々のものを買わない。我々はビッショ(虫)なんぞ気にしない。まとめて食べるだけだ。彼ら(日本人)は上品だから」とコメントし、「デザートが欲しかったら、マンゴーをしゃぶったらいい」と上機嫌に庶民的な語り口を披露した。