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古都で進む環境破壊=オウロ・プレット市=交通量と人口増加で

1月18日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】ユネスコの世界文化遺産に指定されているミナス・ジェライス州オウロ・プレット市で現在、市の環境と景観の破壊の問題が表面化している。
 同市は州都として栄えた時期があったが、遷都してからは史蹟の町として観光名所となった。現在でもシーズンになると一日一万人の観光客が訪れ、十八世紀に建設された教会などを楽しんでいる。一時期は閑静な古い町だったが、観光客が増えるにつれ活況を呈し、人口も六万八千人に膨れ上がった。
 町中は昔のままで、信号もなく交通規制もないことから、バスや自家用車が急増して環境が破壊され、建築物にも影響が出てきた。いっぽうで不法住居も増え、環境保全地区の山の中復にファベーラ(スラム街)が出現した。ユネスコは二〇〇三年に検査官を派遣し改善を求めたが、手がつけられていない。事を重視した新市長は、有識者を集めて委員会を結成し、対処していくことを決定した。