1月6日(木)
一九〇六年に始まり日本で最も古い歴史を持つ社会教育団体の一つ、財団法人修養団の坂本大生(もとたか、60)講師が三日、サンパウロ、パラナの各州で講演会や、青少年育成のための講習会を行うため来伯した。
二泊三日の講習会は七日から始まるモジ・ダス・クルーゼスを皮切りに、十四日からスザノ、二十一日からマウア、二十五日からアサイ、二十八日からマリンガである。参加者の中心は七歳から十六歳までの日本語学校の生徒。各講習会に約百人が参加する予定だ。
坂本講師は三年前に来伯した際、講習会で『あめふり』の歌を聞いて「とても感動しました」と振り返る。「この歌は支え合って生きるという、現在の日本では忘れ去られがちの共存共栄の精神が込められている。参加者たちは目に涙を浮かべ歌っていた」
講習会では朝六時半に起床し、清掃から一日がスタートする。目隠しをして歩くブラインド・ウォークなどを通して「人を大事にする気持ち、感謝の気持ちを養ってもらう」という。
一方の講演会は十三日の憩いの園を始め、プロミッソン、アラサツーバ、アリアンサ、エンブー、サント・アマーロ各地の日系団体と、SOHO事務所などで行われる。
坂本講師は『理解から信頼へ』という本を刊行しており、講演ではこの内容に加え、見る気、聞く気、やる気の「三気の精神」をテーマに話をする。
またロンドリーナでは十八日から二十日まで、十四歳以上を対象にした、リーダー養成講座も開かれる。
来月の十日、坂本講師は帰国の途につく。
参加希望者は今からでも申し込み可能。連絡は、ブラジル修養団の蓮沼芙美雄総務、11・3813・7976まで。