エコノミーア

12月22日(水)

 国連調査によると、異常気象がもたらす損害ランキングで、ブラジルは台風や津浪、豪雪、地震による犠牲者もないのに百五十カ国中、十一番目にランクされた。都市計画の不備による豪雨、濁流、土石流の被害が、下層階級の居住地域に予想以上に多い。崖崩れの危険性が高い地域での居住禁止対策、集中豪雨対策、雨水の排水、大量貯水槽などの計画では民間への委託を検討中だが、具体化していない。
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 〇四年に海底油田やガス鉱床がさらに八十三カ所発見されたと原油庁が発表した。七カ所は、採算ベースに乗ることが判明。アマゾナス州のジャピンとアズロン地下油田、バイア州のラゴア・ド・パウロ地下油田、セルジッペ州のピラセマ海底油田、エスピリット・サント州のバレイア・ブランカ海底油田、サントス沖のメシリョンとラゴスタ海底油田で、埋蔵量は合計十億バレルの見込み。
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 普通の事務用紙に印刷できるので、デジタル・カメラの写真館が急増中。デジタル・カメラを購入すれば、インターネットで写真を発送できる。画像圧縮技術も進み、世界中から映画や、テレビ、ビデオの画像を送受信できるという。新聞を画像圧縮し高速ネットにのせ、携帯ディスプレイでバスや列車の待ち時間に見られる。広告が減り、新聞代も安くなるらしい。
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 中銀の基本金利一七・七五%への引き上げが、政府内に新たな紛争を呼んでいる。〇五年の経済活性化で再燃の可能性があるインフレに備え、金利を引き上げるのは理論のもてあそびだとし、インフレ抑制よりも経済発展を優先せよと進歩派が訴えた。保守派のパロッシ財務相は中銀のメイレレス総裁案を入れ、国際信用を優先。大統領にも雇用回復や所得向上などの経済指標好転を強調し、支持を取り付けた。