一世は子どもに高学歴を持たせ社会上昇を図ろうと懸命に努力した。その国で高学歴を極めるということは、国の権威を最大限に認め、誇り高いブラジル人になることだ。
彼らは、優秀なブラジル人を凌駕し競争を勝ち抜く過程で、日系意識を削ぎ落としてきたことも否めない。日系であるより優秀なブラジル人であることに高い価値観を持たなかったら、競争には勝てなかったかもしれない。
そんな彼らの何人かが百周年を機にコロニアへ〃復帰〃。一世は期待をもって大任を任せたが、徐々に意識のズレが明らかに…。勝ち負け紛争時に思春期を迎えた世代なら、なおさら日本文化に複雑な印象を持っており、一世とは相容れないかもしれない。
〃優秀な方々〃は実際、コロニアの財産だ。大局的な立場からアドバイスをしてもらい、実働部隊にはコロニアの実状の分かった二世がいいのではとの声も。 (深)
04/12/22