12月15日(水)
ブラジリアの高級住宅区ラーゴ・スールで九日、マリア・C・デリゾラさん(一九)が使用人によって暴行殺害された。犯人は遺体を邸内の庭に埋め、何食わぬ顔で仕事を続けていた。父親は九日夕、娘の捜索願を警察へ提出。同邸宅を訪れた親族が異臭を嗅ぎ警察へ通報した。犯人は当日早朝、被害者が玄関へ出たところを捕らえ、庭木の茂みに引きずり込んだ。犯人は目下逃走中。
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十三日夜、自転車を車にぶつけた腹いせに、運転手の女性を射殺する事件がサンパウロ市南部のドナ・ベルミーラ・マリン大通りで起こった。被害者のルーシアさん(44)は息子二人と母親を乗せて運転中で、ディアス容疑者(35)は車にぶつかった後、被害者の命乞いを聞き入れずに胸を撃った。被害者は病院に運ばれ死亡。目撃者の証言により、警察は近くのバールにいた同容疑者を逮捕した。
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毎年恒例となっていたパウリスタ大通りでの年越しフェスタは、サンパウロ州とサンパウロ市の協力の下、今年も実施される運びとなった。サンパウロ市長が一日付けで交代となるため、安全面の責任の所在があいまいとなり、開催が危ぶまれていた。治安対策をサンパウロ州が、交通整理と清掃をサンパウロ市が担当、電話会社が二百五十万レアルの資金を負担する。
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プラナウト宮で十三日に開催された児童労働防止の式典で、コスメ・オリベイラ君(11)は、式辞を朗読、ルーラ大統領へ数々の注文をした。まず大統領は国民の生活を直接見て欲しい。大統領は気を悪くするだろうが、極貧と飢えがどんなものか知っている筈だと。同君は五歳のときから麻畠で働いた。児童労働は禁じられ両親は就職できず、一家の生活は赤貧洗うがごとしという。