12月9日(木)
国際交流基金主催の日本語能力試験が五日、サンパウロやブラジリア、ポルトアレグレなど国内六都市で実施され、三千二百十八人(申込者数)が受験した。受験申込者数は昨年の三千三百六十四人から百四十六人減少。サンパウロでは微増したものの、ほかの地域では右肩下がりの傾向を見せた。
サンパウロ会場となった大学予備校のアングロ(サンパウロ市アクリマソン区)では開場の午前八時二十分を前に、受験者が続々と詰めかけた。お揃いのT─シャツに身を包んで、試験にかける熱意を見せ付ける一団もあった。
丹羽義和ブラジル日本語センター事務局長は「数年ぶりに、サンパウロ会場をみました。人数が増えたという実感が沸きます。非日系人の学習者も結構、混じっているみたいです」と印象を持ったという。
地域によっては貸しきりバスを運行させた。例えば、アラサツーバは前日の午後十時、グァタパラは当日の午前三時に出発したそう。開場まで体を休める生徒たちの姿もみられた。
試験前には「勉強していないのでちょっと心配です」、「がんばります」、「昨日の夜、あんまり眠れませんでした」といった声が聞かれた。
今回六都市のほか、ポルトベーリョ市に住む重度身体障害者からの要請を受け、特別措置として基金職員が同市に出張。試験を行った。