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常任理事国拡大に反対=アルゼンチン・パキスタン=隣国けん制で一致

12月4日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三日】アルゼンチンのキルチネル大統領とパキスタンのムシャラフ大統領は共同声明の中で「国連安保理改革においては非常任理事国の増加が唯一の望ましい選択肢である」ことを明らかにした。これは常任理事国入りを望む隣国のブラジルとインドに反対の立場を示したもの。
 ムシャラフ大統領は訪伯後、十一月三十日と十二月一日の二日間アルゼンチンを訪問した。一日の夕食会で両大統領は、安保理改革について意見が「一致」した。「安保理をさらに透明性が高く、民主的で効果的なものとするよう改革を推進する点で我々は一致した」とキルチネル大統領は述べ、ムシャラフ大統領は、「国連が認めた加盟国の平等の原則に反するという理由で、パキスタンは安保理常任理事国の拡大による特権の集中を支持しない」ことを確認した。
 ムシャラフ大統領とルーラ大統領の共同声明では、「両国は安保理を含む国連改革で包括的合意にむけて作業を進めることを確認した」と、改革内容の詳細については触れられなかった。
 イタマラチ(ブラジル外務省)は、国連加盟国の多くが常任理事国の拡大を求めていることから、アルゼンチンとパキスタンの共同声明は重要性が非常に低いとしている。アルゼンチンとパキスタンは共に常任理事国入りのチャンスがないため、歴史的ライバルである隣国の足を引っ張ろうとしているという。