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コラム 樹海

 パラナ州の訪日経済使節団が移民百年祭記念式典の招待状を持参した。早手回しは、相手が日本の場合、より有効である。団長の上野アントニオ氏は、人脈を生かして、広範囲に配るだろう▼このことによって、パラナが記念式典を独自に行うことが公的に示された。サンパウロ(百年祭協会)とはっきり分けられた。今に始まったことではないが、日本側に百年祭を祝い、記念事業をすすめる組織が二つある(実際には、リオなどにもある)と、明らかにしたわけである。またしても、奇異に映るだろう▼日本の外務省などは、これまで日系社会の団体統合をいつも〃指導〃してきた。例えば、同じ趣旨の補助金申請などが複数の団体から出されるのを嫌ったからだ。記念式典招待は別のことだ、と理解は示すと思われるが▼ところで、パラナの祭典委員会が作成した、招待状に記された記念式典の年月日は、約三年半後の〇八年六月二十日(日曜日)である。サンパウロの場合、以前の発表によると、その前日であるはずだ。もちろん、パラナの委員会が、サンパウロ側と話し合った上での決定である▼皇室から来られる賓客も、日本政府の代表も、おそらく二つの記念式典に出席するだろう。ブラジルは広いから、日系人集団地も分散しているから、といった議論もあろうが、それはさておいて、各地のコロニアは〃我が方〃意識が強い。移民社会のこうした面での統合は、百年経ても、なお成らない。たいへん気難しいことである (神) 

04/12/3