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コラム 樹海

  来季の日本のプロ野球は、雰囲気が大分変わるとみていい。若い球団オーナーが出てきたからだ。パ・リーグの一つの新規(球団)参入枠をインターネット分野の「楽天」と「ライブドア」が争った。社長はどちらも三十代▼敗れた後者の社長によれば「年寄りになって権力を握ると、大体みんな老害になる」。参入が認められなかった腹いせ発言なのだが、人によっては、「そうだ、そうだ」と二つ返事のように賛意を表することだろう▼さて、「老害」の観点から、コロニアをみると――移民一世に関しては、どちらかといえば、老害うんぬんは表に出にくい。高齢者が事業規模が大きい公的団体のトップにすわっていても、である。大過なくやっているのかもしれないし、比較的若い層が支えているせいもある▼さらにいえば、権力を握っていないので、老害というほどの害は出ないのだろう。たまに人事で〃引き下ろし〃抗争が生じるが、これは若い層も同じ。老醜剥き出しで争うという事態は、少なくとも、影響力がある団体では生じない▼移民百年祭事業は、文協人事が二世に移行したためか、二世主導である。老害が発生する前にそうなった感がある。「日伯総合センター」建設論議でも、(一世は)完成後のセンターに参画・活用する世代に含まれていないのではないか、とする声が出るほどで、影が薄い▼「それは、ないぞ」の元気が一部にあるが、老害といわれほどの流れをつくれるか。つくれるほどだといいのだが。 (神)

04/12/1