11月24日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】十一月に入って輸入が急増し、一日平均で史上初の三億ドルの大台に達した。今月十三日間の実働日換算で輸入総額は一日平均三億九百五十万ドルとなり、昨年同月比四五・二%の上昇をみた。関係筋は、ドル安傾向の影響もさることながら、経済回復で企業の資力にゆとりが出た結果との見方を示している。
逆に輸出はドル安の直撃を受けて手控えが顕著で、十一月第三週の経常収支は二億九百万ドルの黒字にとどまり、今年の最低水準並みとなった。これにより今月の累計は十四億三千八百万ドルの黒字となったが、残り七日を考慮に入れても、五月以来続いた三十億ドルの黒字の線にたどり着くのは難しい。
本年累計では二百九十五億五千九百万ドルの黒字で、昨年同期の二百十六億七千四百万ドルに比し三六%の伸びとなった。政府目標は年未まで三百二十億ドルで、あと一息の所まで来ている。輸出の本年累計は八百四十五億八千三百ドルで、政府目標に百億ドル不足しているものの、六月以降、一日平均四億ドル以上で推移していることから目標達成は可能とみられている。
十一月第三週に限ると、輸出は十六億六千九百万ドルで一日平均四億一千七百三十万ドルだった。これに対し輸入は十四億六千万ドルで、一日平均三億六千五百万ドルと過去最高を記録した。十一月合計では、輸出が五十四億六千二百万ドル(一日平均四億二千万ドル)、輸入が四十億二千四百万ドル(同三億九百五十万ドル)となった。
輸出は半加工品(鉄綱やアルミの半製品、粗製砂糖、皮革原料など)が昨年比で六九%増加、加工製品(燃料、飛行機、精製砂糖、自動車および部品など)が三八・二%増、一次産品(煙草の葉、鉄鉱石、農産品など)が三二・七%増となった。
いっぽうで輸入は燃料および潤滑油が九五・六%増、製鉄八七・二%、飛行機および部品八一・八%、眼鏡用機器六九%などの増加が目立った。