11月11日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十日】財政責任法(LRF)に定められた財政赤字の限度を超過している全国の州と市は、今後六カ月以内に債務を規定範囲内に調整しなければならない。州と市の財政赤字は現在、総額二百二十億レアルに上る。
そのうち、サンパウロ州は百八億レアル(全体の四九・一%)、サンパウロ市は七十億レアル(同三一・八%)と、赤字全体のほぼ八割を占める。以下リオ・グランデ・ド・スル州(二十九億レアル)、アラゴアス州(十一億レアル)、リオ州(二億レアル)が後に続く。
二〇〇〇年に制定されたLRFは、州の債務を歳入の二倍、市は一・二倍に抑えるよう限度を定めている。二〇〇一年十二月時点でこの限度を超えていない州と市は一六年までこの限度が適用され、それ以外の州と市は債務を毎年十五分の一ずつ削減する義務を負う。限度を超えたり義務を履行できない場合は、連邦政府に財政支援を要請できなくなる。
ルーラ政権は〇五年、限度の適応を〇六年四月三十日まで延期することに決めた。新期限が迫っているが、連邦政府は限度の変更と期限の更なる延期を交渉することには躊躇している。再交渉を提案するスアスーナ上議(PMDB)は「小さな穴を開けたためにダムが崩壊することを政府は恐れている」とみる。
ゴイアス、マラニョン、ミナス・ジェライス、マット・グロッソ・ド・スル、リオ・グランデ・ド・スルの五州は一六年まで限度の適応を免除されている。そのうちリオ・グランデ・ド・スル州だけ〇一年十二月以降、債務が増加した。
七十億レアルに上る債務を抱えるサンパウロ市は、〇一年十二月に歳入の一・八四倍だった債務が〇四年八月には二・三三倍を超え、危機的状況に陥っている。