十代半ばのある日系四世の女性の話。この女性は非日系人だが、生後間もなく日系人家庭に養子に取られて育った。家計を助けるため父親がデカセギに行き、長らく離れ離れの生活が続いているという。
本人も将来日本で暮らすべく、サンパウロ州内の州立校で日本語を学習。訪日準備に余念が無い。しかし、大きな壁が横たわっていた。ビザの問題だ。
二十歳以下の四世の場合、労働するための訪日でないことが明らかで、日本での就学とブラジルに保護者がいない証明書があればよいということだが、一筋縄ではいかないらしい。
この女性は「お父さんと一緒に暮らしたい」と切に願う。同じ悩みを抱いている人は少なくないだろう。(古)
04/11/11