11月9日(火)
「新潟中越地震義捐金にご協力を! 被災者の皆さん、頑張って下さい」と書かれた垂れ幕を手にしたブラジル日本文化協会、新潟県人会、県連関係者ら約二十人が出演し、六日午後六時過ぎからNHKはサンパウロ市リベルダーデ広場から生中継を行った。約五分間に渡り、コロニアからの応援メッセージが日本の被災者に送られた。
壁が落ちるなど、実兄が住む新潟県川西町の実家が被災し、避難勧告の赤紙が張られたという金子国栄さん(64、レジストロ)は、「遠くに住んでいて何もできないが、せめて募金キャンペーンなどの協力をしたい。被災者の方は体に気をつけて頑張ってほしい」とメッセージを送った。
地震のニュースをNHK国際放送で見て、会員に電話して伝えて回った新潟県人会の南雲良治会長は、「冬はそこまで迫っている。被災者の方の身になったら、涙がでそうな辛い毎日ではないかと思う」とし、「遠くはアマゾンなど、ブラジル全域から寄付や問い合わせが連日、県人会に来ている」と報告した。
その場を通りかかった移住者らが、黙って募金箱に五十レアル、二十レアル札を入れる場面も次々と見られた。
インタビューを終えたNHKの中島昇リオ支局長は、「日系人の方の想いが伝わった放送になれば」と企画意図を説明した。同局が総力を挙げて取り組んだ、この二十四時間の特集番組「被災者の声・いま私たちにできること」では、海外の在留邦人や日系人の声の中継はサンパウロ市からだけだった。
一方、その場に居合わせた、ブラジル日系老人クラブ連合会の山本茂副会長は本紙記者に対し、九五年の阪神大震災時には傘下の七十支部(約七千人)に呼びかけて約二百四十万円集めたことを強調し、「今回も募金活動をしています。各支部のみなさん、一円でも多く協力をお願いします」と語った。
なお文協、新潟県人会らが中心となって組織した新潟中越地震救援委員会が設置した支援専用口座は、次の通り。
ブラデスコ銀行(銀行番号237)リベルダーデ支店(支店番号0131-7)口座番号123・300-9。振り込み先SOCIEDADE BRASILEIRA DE CULTURA JAPONESA。
その他、新潟県人会、援協診療所、日伯友好病院などに募金箱が設置されている。