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コラム 樹海

  近ごろ珍しい農業学校見学小旅行がある。オイスカ・ブラジルが仕立てたバスが明後日ジャカレイのコチア農業学校に行く。乗って行く人たちは、同校で野菜を収穫したり、養鶏場で卵を集めたりすることができる▼笑い話に「近ごろのこどもは、茄子やきうりが、スーパーに生って(なって)いる、と思っている」というのがある。実際、そうは思っていないが、かといって、どんな所で、どんな状態で生っているかは(こどもたちが)良く知らないのは事実だ▼まさか、成人の場合、ブラジルに、多くが農業移民としてやって来て、スーパーやフェイラで販売されている野菜が、どのような蔓や枝に生っているかを知らない人はいないと思うが…▼〃コンクリート・ジャングル〃に住んでいる都会人は、離農したとたん、土に親しむ機会が失われた。週末、別荘で畑いじりしている人は別にして、農業から離れた後の年月が長ければ長いほど、土に対する懐かしさは強いものがあるはずだ▼例えば、県連のふるさと巡りの旅で、農場・農園を訪問した際、的確な質問を繰り出すのは「昔、農業者」である。懐かしく、興味は尽きないのである▼コチア農業学校では、たびたび紹介しているように、南米諸国と日本の農業後継者と目される若者たちが、野菜栽培、苗木管理、養鶏、酪農品製造などを学んでいる。今回はこれら研修の実状をみながら「あなたもピクニック気分で土にふれ、野菜を収穫してみませんか」という小旅行なのだ。 (神)

04/11/5