10月30日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十九日】サンカエターノ・チームのDFフルバック(デフェンダー)で試合中に急死したセルジニョは、四十七試合の強行日程が組まれていたことが判明した。
検死解剖の結果、死因は浮腫性肺疾患と遺伝性の心筋肥大による心臓不整脈と診断された。同選手の試合日程と健康管理にクラブ側の手落ちがなかったかを、警察は捜査している。クラブ代表は、同選手に心臓疾患の持病があったことを否定した。
家族の証言では、クラブは持病のこともリスクを抱えて試合に臨んでいることも、全て承知の上で治療を怠ったという。しかし、クラブを訴える意向はないといっている。
クリニカ病院のマルチネリ医師は二月十一日、同選手を診察したとき本人に事実を告げたという。同選手が心臓疾患のあるまま試合日程をこなしていたことを、同病院の医師は全員知っていた。頻繁に不整脈が起こり、注意しないと致死性のリスクがあることは本人も知っていたと述べた。
責任はクラブと本人にあるといえそうだ。同僚の選手らも、セルジニョは無理をしてサンパウロ州選手権とリベルタドール、南米選手権、ブラジル全国選手権と強行日程の参加を認めた。
心筋肥大は遺伝性の体質で起こり、筋肉が不均等に発達する疾患といわれる。心室がバナナ状の形で大きさが不均一となり、血液の循環に支障を起こす。そのため脈拍に不整脈が起きる。同選手の担当医師はプロ・スポーツから引退するように、はっきり提言すべきだったと後悔している。