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ブンゲが拠点作り=田舎町に一大コンビナート

10月27日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】ブラジル第一の農産物商社ブンゲは、営業本部をサンパウロ市から人口僅か四万五千人のサンタカタリナ州ガスパル市の小都市へ移転した。
 同市はブルメナウから近い閑静な田舎町であったが突然、大豆その他穀類の大コンビナートに変貌する。ガスパル市がブンゲの世界戦略に組み込まれたのは九七年、衣料メーカーのエーリング傘下にあったセバル食品の買収に始まる。ブラジル・ブンゲは、米国食糧メジャー・ブンゲが八三%の株を所有する。
 米ブンゲ本社は年商二百二十億ドル、世界三十カ国にまたがり二万三千人の従業員を抱える。ブンゲ本社社長は、ブラジル人のアルベルト・ワイサー氏。ブラジル・ブンゲはガスパル市の外に、十四港湾の積み込み設備から保管倉庫、物流センターも建設する
 従業員の平均給与は生産部門が九百レアル、管理部門が千七百レアル。ブラジル・ブンゲのセルジオ・ワウドリッヒ社長はセバル時代の七二年、オフィス・ボーイで入社、苦学して大学院工学部化学科を卒業。ブラジル農業はオンラインを通じて世界の市場を把握し、農業の最先端技術を導入したのが強味だと同社長はいう。残る問題は、ブラジル・コストの削減だ。