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サンタ・クルース病院で初めて=被爆者健診事業を実施

10月26日(火)

 平成十六年度南米被爆者健診事業が二十二、二十三両日、サンパウロ市ヴィラ・マリアーナ区のサンタ・クルース病院(横田パウロ理事長)で実施され、計約八十人が派遣医師団(桑原正雄団長)の診察を受けた。同病院が会場になるのは、今回が初めて。被爆者らはブラジル人医師の元でチェック・アップ。検査結果や問診表を基に、医師団が個別に診断を行なった。
 森田隆在ブラジル原爆被爆者協会会長(80)によると、高齢化などが原因で、年々被爆者の健康状態は悪化。緊急入院が必要な男性が出るなど、被爆行政から取り残されてきた在外被爆者の実態が改めて、浮き彫りにされた。団長は「本人自身が体調管理をしなければならないという不安があることがはっきり分かった」と語る。
 広島、長崎両県の県庁職員も同行。手帳取得の手続きなどについて、相談を受けた。このほか、健康についての講演なども企画された。
 医師団は、この後二手に分かれて、国内のクリチーバやリオのほかボリヴィア、アルゼンチン、パラグアイなどに向かう。