ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 禁酒令の効果上がる=殺人世界一の汚名を返上=ジアデマ

禁酒令の効果上がる=殺人世界一の汚名を返上=ジアデマ

10月22日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】サンパウロ州ジアデマ市は過去に殺人世界一の汚名を着せられていたが、ここ二年間で大幅に減少し、汚名を返上した。九九年の殺人件数は一カ月平均三十三件だったのが、今年は十一件に減った。
 この原因として挙げられるのが、バールの営業時間の短縮で、同市では○二年七月に市内三千八百七十軒のバールに対し、営業時間を午前六時から午後十一時までとすることを通告した。この市条令を徹底させるため市行政官に警官を同行させてパトロールさせた。この条令は治安関係者住民代表バール店主などの合同会議で決定した。一九二○年代にアメリカの連警がアル・カポネをボスとするギャング団の財源を絶つために施行した「禁酒法」にあやかって「レイ・セッカ(禁酒令)」と名付けられた。
 今回、この効果を合同調査したサンパウロ大学とアメリカの機関によると、禁酒令が施行されてからの二年間の殺人事件は一九九五年から二○○二年までの発生件数の四六%だった。さらに今年は月十一件で九九年の三十三件の三分の一に減少した。これにより飲酒と殺人事件の因果が世界で始めて実証された貴重な例だとしている。