10月20日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】サンパウロ市中心部のアニャンガバウー広場で十八日午後四時半ごろ、カメロー(街頭商人)ら三百人余が警官隊を襲い暴行を働くという事態が発生した。広場は一時大混乱に陥った。この騒ぎで六人が負傷、うち警官の一人は重傷で病院に収容された。首謀者とみられる三人が現行犯で逮捕された。
市民警察二十人が、メトロ公社の告発を受けてアニャンガバウー駅前で不法営業をしていたカメロー集団の取り締りに向かったところ、同広場のカメローら三百人が集結して警官らに抵抗を始めた。始めは石や棒切れ、ビンを投げつけていたカメローらは集団で警官隊に襲いかかり、路上に倒れた警官の頭部を棒切れで叩くなどの暴行を繰り返した。これにより警官ら五人が負傷、うち一人は重傷で入院中。警察によると、この警官は取り締り部隊ではなく、広場のパトロール隊員だったという。
広場では石片や棒切れが飛び交い、暴徒化したカメローと逃げまどう群衆で大混乱した。騒ぎは広場にとどまらず、フォルモザ街やノーベ・デ・ジュリオ通りにも波及し、駆けつけたパトカー七台が破損の被害を受けた。目撃者は広場を「まるで戦場のようだった」と振り返る。
警察では逮捕した三人の首謀者が扇動したとしているが、カメロー側は警官が商人の品物を押収する際に暴行を働いたのが騒動のきっかけだと主張している。また警官が群衆に向けて発砲したと証言しているが、警察はその事実はないと否定している。