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人身売買の撲滅を=国連主導の国際協定に加盟

10月8日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】トマス法相はゴイアニア州ゴイアス市で六日、人身売買を撲滅するため取り締まりを徹底するとの決意を明らかにした。このため国連主導で設立される麻薬および犯罪防止国際協定に加盟する意向を示した。この協定は世界五十ヵ国が加盟を表明している。とくに人身売買については麻薬と同様に国際組織が介在していることから国際間の取り締まりが必要となっている。同法相は現政権の在任期間中に撲滅を図りたいとしている。
 人身売買は、女性が標的となっており、国際結婚や高給の仕事口をエサに外国に連れ出し、ほとんどが売春を強いられている。その数は三万人から四万人とも言われている。とくに多いのがポルトガル、スペイン、イタリアで、偽造パスポートのため実態がつかみ難い。この種の手口でブラジルだけで年間九十億ドルの取引きになっているとのことで、とくにゴイアニア州で六○%を占めている。次にセアラ州となっており、貧困地域が狙われ易いと指摘している。
 当局の調べでは犯罪組織は世界中に散らばっているが、中南米ではパラグアイ、スリナム、ベネズエラで暗躍している。ブラジル国内では国際空港のあるサンパウロ、リオ、ブラジリア連邦区に組織の一味がいて、海外への渡航の手配をしていると見られている。_