小泉首相とルーラ大統領の首脳会談でも議題に上った二〇〇八年の移民百周年祭。「日本ブラジル交流年」とされることが共同声明に盛り込まれた上に、両国の識者で形成される「日伯二十一世紀協議会」も来年に立ち上げることが決まった。
問題は人選だ。当然、ブラジル側には日系社会から人材を送り込むことになる。政治家や学者ら「肩書き」を持つ人間も悪くはない。ただ、日伯両国の祭典にするならば、ぜひともスポーツ界からも選出して欲しい。
サンパウロ大学の教授や判事の名は知らなくとも、サッカー界に貢献するセルジオ越後やラモス瑠偉らは大半の日本人が知っている。
ペレーや長嶋茂雄の例を取るまでもなく、スポーツ界の人間が持つ広告価値は限りなく高い。ブラジルだけの内輪のお祭りに終わらせないためにも、人選には最善を尽くして欲しい。 (記)
04/10/1