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少年更生施設で暴動発生=ライバル同士が抗争、7人死亡=パラナ州

9月28日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】パラナ州クリチーバ市近郊のピラクアーラ市にある少年更生施設、「サン・フランシスコ教育センター」で二十三日夜に暴動が発生、十六歳から十八歳までの少年七人が死亡、六人が負傷した。
 暴動の原因は、ライバル関係にあったグループ同士の抗争とみられる。殺害された少年らは同僚を密告していたという。同施設はサンパウロ州フェベン(少年院と少年刑務所の合体施設)と同様定員超過の状態で、百五十人の定員に危険とみなされる少年二百三十七人が収容されていた上、二十五人の職員しか配置されていなかった。
 二十三日午後九時ごろ、施設職員らが監房の一室から煙が出ているのを見つけ、暴動は発覚した。収容者の少年らは窓ガラスを割り、同僚を殴り、ベッドのマットレスに火を放っていた。消防隊が消火のために監房内に入った時に四人の遺体を発見、二十四日午前二時ごろ軍警の鎮圧部隊が同施設を制圧した時、さらに三人の遺体が確認された。七人とも頭部を中心に殴られ、刺されていた。
 収容されている少年らは二十四日に州当局者から聞き取り調査を受けたが、彼らは乱暴な扱いと超満員の状態を訴えた。ある少年の母親によると、収容者の中には期限が過ぎているのに収容され続けている少年もいるという。
 同州の児童青年人権委員会は二十四日、同施設の閉鎖を要請した。州政府は施設の早急な改善を発表したが、財政責任法が理由で職員の増員は難しく、新たな暴動が発生してもそれを鎮圧できないとした。