9月25日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十四日】政府は二十三日、十七億レアルの減税に相当する投資促進プロジェクトを発表した。同プロジェクトは企業が機械や機器など資本財の購入で支払う社会保険負担金(Cofins)や社会統合基金(PIS)を、政府は今後二十四カ月間払い戻して投資促進へ振り替えるというもの。また資本財の購入費は五年間、前以て経費として法人税から控除できる。パロッシ財務相は、企業家の積極的投資を期待すると述べた。
財政黒字の引き上げに続き政府は、投資目的の減税二案を発表した。「緊急投資プログラム」と命名され、ルーラ大統領の承認を得た。企業家には三週間前、産業開発審議会(CNDI)の席上で報告された。
第一案は資本財の購入に課せられる法人税を前以て控除できるもので、それによる政府の減収は五億レアルとみられる。第一案の適用期間は〇五年十二月が期限となった。これまで企業は資本財の減価消却を十年としていたが、五年に短縮された。同措置は州財政への影響を考慮して、減税分は対利益社会納付金(CSLL)から差し引ける。
第二案は、PISとCofinsの償還期間をこれまでの四年から二年に短縮するもの。企業は投資に参加することで、早期償還を受けられる。この措置による国庫の減収は、十二億レアルと予想される。同措置は、税収増を減税による負担軽減と均衡財政で相殺したと財務相はみている。
経済活性化により輸入資本財に課したPISとCofinsは、予想以上に納められた。この二種類の負担金は、資本財の価格に税込みで含まれている。
予想を越えた税収増は、減税と債務利子を決済する資金の基となるプライマリー黒字確保を可能にした。政府は財政黒字の引き上げに努め、税の償還を進め経済成長を図る考えだ。財務相は〇四年以内に、十四の投資促進プロジェクトを発表する予定と述べた。
その中には資本財に対する工業製品税(IPI)の減税案もある。またIPIの納税期限延長や港湾整備への投資に関する恩典も準備中。今回のプログラムの結果が次のステップの参考になるので、次回プログラムは忌たんない議論が期待されている。財務相はPT長期政権へ向けた将来の減税計画も検討中であることを明らかにした。
これまでブラジルの投資レベルは、官民ともに非常に低く、当国は資金欠乏時代にあるわけでないと財務相は訴えた。途方もないことは期待しないが、過去よりは投資意欲が旺盛であることを企業家に期待するという。
CNDIメンバーの企業代表は、今回の投資促進プログラムを意外としている。グラジエンテのスタウブ会長は、政府の掛け声に食傷気味だが、今回はやる気が感じられたという。
全国工業連盟(CNI)のモンテイロ会長は〇四年も高率税制が採られたが、投資企業へ減税に踏み出したことを評価した。財政黒字の引き上げも、時宜を得た措置と称賛した。