9月15日(水)
格付け会社のムーディ・インヴェスターは、ブラジルのリスク格付けをB2からB1へ引き上げた。ブラジルは二〇〇〇年から同一水準を保っていたが、輸出が好調かつ公共債務の決済が順調に行われ、ドル通貨を制御したとして今回一ランク上がった。また税収の増加が経済の安定に役立った。外国からの直接投資と経常収支の黒字で、ブラジルは外債から解放されつつあるという。
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イグアテミ・ショッピング・センターは四千五百万レアルを投じて、さらに三百八十店と六映画館、駐車場二百台分を増設する。テナントの中にグリッフ(高級紳士・婦人服店)を入れて高級イメージを強調、他のショッピング・センターをリードする計画。これまで「グリッフはイタイン」のフレーズを「グリッフはイグアテミ」ヘ書き変える。
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世界貿易機関(WTO)は八日、米国の綿とEUの砂糖への補助金に対して、世界貿易を歪め、資金力により公正価格を引き下げ、競争国を排除したとする国際ルール違反の公式裁決を下した。ブラジルが提訴していた綿と砂糖の補助金に正式な裁決を下したもの。同裁決書のコピーは、加盟百四十七カ国へ配布された。米国とEUは裁決を不服とする場合、六十日以内に控訴するようWTOから通告を受けた。
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宗主国ポルトガルで、何かが起きている。かつて大航海時代は世界の覇権国家であった。バスコ・ダ・ガマが太平洋を横断しインド行路を発見。ヨーロッパへ日本の実情を紹介し、東洋貿易を独占したのがポルトガル人。鉄砲「種ヶ島」を日本人に披露したのもポルトガル人。ポルトガルのバーロス前首相が十一月一日、EU委員長に就任予定。さらに将来のEU大統領の噂もある。ポルトガルが、また世界の注目となりそうだ。