ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 東部地区が天王山に=サンパウロ市長選=PTの地盤で激戦展開へ

東部地区が天王山に=サンパウロ市長選=PTの地盤で激戦展開へ

9月14日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】市長・市議選を二十日後に控えて各候補の陣営は、激戦が予想される地区を洗い出し、そこでの勝利策を立てている。サンパウロ市では約二百七十万人と、全市の三分の一の選挙人口を抱える東部各地区で激戦が展開される見込みだ。
 有権者の候補者支持率調査で優位に立つセーラ候補(PSDB)の陣営は、投票日まで同候補を東部各地区に張り付かせることを既に決定した。同地区は伝統的にPTの勢力が強く、PSDBは過去に何度も引けを取ったからだ。
 前回のサンパウロ州知事選挙では、アウキミン候補が同州四十一の選挙区で勝利を収めたが、サンパウロ市から四十キロ東のサン・マテウス選挙区では得票率が五〇・六%とあやうく敗北するところだった。〇二年の大統領選挙では、同区でのルーラ候補の得票率が六七・二%と、平均を大幅に上回った。
 再選を目指すマルタ市長は、東部地区に莫大な資金をつぎ込んできた。選挙戦で同市長が目玉の一つとしている教育総合センター(CEU)は二十一カ所のうち十一カ所が同地区に集中している。また、ラジアル・レステ、ジャク・ペッセゴといった主要道路の延長工事や拡幅工事など、現在同地区は工事のオンパレードとなっている。
 セーラ陣営は、工事がまだ進んでおらず、医療サービスが十分でないところ、マルタ市政のアキレス腱を狙って同地区で支持を広げたい考えだ。また両候補を始め各選挙陣営は、サンパウロ市最南部地区など人口が集中し、市政が行き届いていない票田で攻勢をかけるとみられている。