9月3日(金)
日本の伝統芸、能楽に用いられる般若やひょっとこなどの面四十点を陳列した展覧会が一日夜、国際交流基金サンパウロ日本文化センターで開幕し、百人を超える招待客らでにぎわった。同展は十日まで(土日、祝日は休館)続く。
制作者の久保田敏勝(号・松仙)さんは北海道函館市に在住。五五年~七〇年までブラジルで生活していた。能面を「打ち」始めて来年で二十年になる。
オープニングには久保田さんも出席。二百種はある能面の代表格、小面について触れると、「十四、五歳の少女の顔ですが、この魅力はいくら説明しても語り足りないですね」などと来場者に語りかけていた。
当日は能楽のビデオが上映され、また、日本の古典芸能文化を専門とするダルシィ・クサノさんが講演。世界のマスク文化と対比しつつ、日本の神話や宗教の紹介を交えて、能面の性格を詳しく紹介した。
四日午後三時からもビデオ上映と講演がある。国際交流基金とニッケイ新聞社の主催。パウリスタ通り37、2階。