8月26日(木)
ブラジル日本商工会議所(田中信会頭)の月例昼食懇談会が十八日正午から、セルケイラ・セザール区のインターコンチネンタル・ホテルで百七十人が参加して開催。サンパウロ州のジェラウド・アウキミン知事が「日伯関係ならびに訪日の感想」をテーマに特別講演を行った。
五日から十日まで訪日していた知事は、まずJBIC(国際協力銀行)で二つの大型案件(サンパウロ市地下鉄四号線建設と、サンパウロ州サンチスタ海岸部上下水道整備)の計四億ドルに上る融資契約にサインしたほか、小泉純一郎首相を表敬訪問した。また、経団連や日伯議員連盟の代表らと懇談するなど精力的にスケジュールをこなしたと報告した。
九月中旬に来伯が予定されている小泉首相との会談で、知事は「是非サンパウロにも立ち寄りください」と話したと振り返り、これに対し首相は「親戚が住んでいるので、必ずいきます」。十五分間の会談予定が三十分間に延びるなど話は弾んだという。
知事はまた、在日ブラジル人子弟の教育問題について河村健夫文部科学大臣と意見交換。多くの日系児童が日本語能力の不足から不登校児となっている現状に対し、サンパウロ州立大学と文部科学省との連携を申し入れ、ポルトガルやブラジル文化の講座を提供や、ブラジル人教師の派遣などの具体案を知事側から示したところ、河村大臣は「よいアイデアを提供してくれて有り難い。われわれも最大限協力する」と語っていたという。
さらに、知事はブラジルの日系人の半分がサンパウロ州に住んでいるので、州政府としても日本移民百年祭には、記念碑の建立などでの面で協力したい意向を伝えたと語り、講演を締めくくった。