8月20日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙五日】ビリェテ・ウニコ(複数乗車券。一・七〇レアルの乗車券で二時間以内であれば複数回乗車可能)の実施で気を良くしているマルタ市長の周辺で、反対勢力の新たな動きが懸念されている。ビリェテ・ウニコが原因で職を失う危機に直面している料金徴収係(コブラドール)を援護するために、バス従業員組合とくに運転手らが、場合によってはストも辞さないと強硬態度を見せている。
昨年のバス従業員組合幹部の汚職疑惑で(交通マフィア事件)多数の逮捕者が出、バス会社もやり玉に挙げられたため、本年に入りバスのストなどの不穏な動きは鳴りをひそめていた。しかし四日の総会で、PT党員である現会長の不信任案が通り、旧幹部(保釈処分)のタカ派が返り咲いた。新会長のイサオ・ホソギ氏は組合内きっての強硬派でマルタ市長との対決姿勢を鮮明に表わしている。
マルタ陣営は二ヵ月後に迫った次期市長選挙を前に出現した反対勢力の対応に頭を痛めている。