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原油採掘権の国際入札実施=14社、81カ所を競う=ペトロブラスが地元の利を示す

8月19日(木)

  【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】ブラジル国内の原油採掘権の入札第一回目が十七日、リオ市で外資系メジャー九社も含めて行われた。最終第二回目は引き続き十八日に行われた。
 今回の入札は国際入札に移行してから六度目で、現政権では二度目となる。それまではペトロブラス(石油公団)が採掘権を独占してきた。第一回の入札は八十一カ所の採掘権を競い、十四社が総額四憶九千六百二十九万レアルで落札した。ペトロブラスが単独あるいは共同応札で六十カ所を落札し地元の利を示した。
 今回の入札に関しパラナ州知事が国際解放は違法だと提訴を行ったが、当日の入札開始前に裁判所が訴えを却下したというハプニングがあった。また入札会場ホテル・シェラトン前では石油労働組合員らと何故かMST(土地開放運動)のメンバーの群集が反対デモ行進を行ったため、付近は渋滞に陥った。二日目はさらに十三カ所の入札が行われた。
 十七日の第一回目入札でペトロブラスは単独あるいは外資系メジャーとの共同で六十カ所を落札し、総額二億八千万レアルを費やした。なかでも注目されたのはエスピリト・サント州沖合のブロック525の採掘権で、ペトロブラスは外資系最大手のシェルとの共同入札で八千二百三十万レアルを提示して落札した。この最低応札価格が四百万レアルだったことから一九五七%のプレミアムとなった。ペトロブラスによるとこの個所は五億バレルの良質の原油が埋蔵されているという。
 今回の入札にはこれまでの常連に加え、ブラジルにとっては新顔となる韓国のSK、カナダのエンカナ、ポルトガルのペトロガル、オーストラリアのポートシーが参加、それぞれ落札に成功した。
 政府は第一回目の入札で、これまでにない結果を得たとして満足の意を表明した。また今回の採掘で、国内消費はまかなえるまでに達したとの見解を示し、次の入札は備蓄あるいは輸出用になるだろうとの見方を示した。