健康広場
8月11日(水)
「世界一栄養価の高い果物は?」
フルーツ天国ブラジルに住む読者の皆さんは、即答できますか。
答えは、アボカド――。ブラジルでは「アバカテ」と呼ばれるこの熱帯性の果物は、フェイラなど至る所でお目にかかることが出来る。そんな身近なアボカドは栄養価に優れるだけでなく数多くの効能を持つ。コレステロールを減らしたり、肝臓を守ったりしてくれるアボカドの知られざる一面に光を当ててみよう。
中央アメリカ原産で、パパイヤやマンゴーなどと同じ系統のアボカド。世界一の生産国はメキシコだ。
まず注目されるのは、そのビタミン、ミネラルの含有量が果物の中でもずば抜けて高いこと。このなかでも乾燥肌を防ぐセラミドと呼ばれる成分をつくるのに欠かせないビタミンFは、果物だけにとどまらず全ての食品中でトップクラスの優秀さだ。一日にわずか70グラムを食べるだけでよいという。
また、利尿作用があり、むくみ解消につながるカリウムも豊富だ。
さて、そんなアボガドだが、食べた後に「脂っこい」と感じる人も多い。それもそのはず、アボガドは「森のバター」との異名を持ち、果肉の約20%が脂肪分。
「それじゃあ、体に悪いんじゃないの」と言う声も聞こえそうだが、ちょっと待って欲しい。ここで脂肪について知ってもらおう。
まず脂肪には飽和脂肪酸と呼ばれる悪玉コレステロールを増やす成分と、不飽和脂肪酸と呼ばれる逆に、悪玉をやっつけ、善玉を増やしてくれるものがある。アボガドの脂肪は、まさしく後者で、コレステロールなどを気にせず食べられるのだ。
まだまだ優れた効能を持つアボガド。次回はさらなる効果と賢い食べ方を探ろう。