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空港清掃会社が麻薬密輸=密輸最前線をフリーパス=リオ

7月30日(金)

  【エスタード・デ・サンパウロ紙二十九日】リオ市保安局は二十八日、麻薬取り締まり法違反の疑いでトン・ジョビン空港内の清掃会社を家宅捜索した。社員の麻薬密輸の内偵を進めていたところ、会社ぐるみの組織犯罪が浮かび上がってきたことから捜査に踏み切った。清掃会社員らは空港内をフリーパスで立ち入ることが出来るため、警察の目の届かない、かつ密輸の〃最前線〃で自由に荷物を扱っていた訳で、当局や空港管理局はその大胆さに驚きを隠せないでいる。
 イーリャ・ド・ゴベルナドール市で警官殺しの容疑で逮捕され、八年六カ月の判決を言い渡された通称シャンジッコが、麻薬密輸と殺人で逮捕された時に空港清掃会社に勤務していたことが裁判の過程で判明、疑惑の発端となった。同被告によると社員の中のトップが会社幹部の指示を受けていたという。
 当局はこれを受けて清掃会社ルフォロ社を調査したところ、社員のうち三十一人に犯罪歴があることが判明した。これら社員は婦女暴行、強盗、麻薬密売などの前科があり、その後の調べで清掃会社を隠れみのに国際麻薬取引に関与していたことがわかり、逮捕された。今回の家宅捜索は会社ぐるみの組織犯罪を立証するためのもの。当局は過去の経歴も調べずに三十一人もの前科者を雇ったのは不自然で、犯罪に加担させるのが目的だったとみている。
 ルフォロ社は空港施設管理公団の認定清掃会社で、あと一年の契約期間が残っているが、同公団は犯罪が証明されれば即刻契約を破棄すると言明している。しかし、関係筋では、同公団による指定会社の実態把握が甘いと批判する声もあがっている。