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広島県人会=最多26人 国際結婚希望者も

7月17日(土)

  さながらお見合いパーティのようなにぎやかな雰囲気に包まれ、十六日午後、練習艦「かしま」の二十六人は広島県人会の歓待を受けた。県人会婦人部の用意したフェイジョアーダに舌鼓を打ちながら、なごやかに故郷の話に花を咲かせた。
 歓迎の挨拶に立った大西博巳会長は「昨年七月に竣工した新会館の一周年に、みなさんをお迎えできてとても嬉しい」と述べた。
 かしま副長の関川秀樹さんは「みんなで、まだか、まだかと楽しみにこの日を待っていました」とし、「期待以上の県人会の歓迎でした」と喜んだ。
 「かしま」が広島県呉市の船籍であることから、十六日半舷上陸中最多の二十六人が県人会へ来た。
 中馬雅晴水測員長は「この建物に入る時、入り口にある県のマークを見て、胸にグッと来るものがあった。日本を離れて三カ月、望郷心が湧いてきた時だったので、あのマークを見て目頭がグッときました」としみじみ語った。
 入隊一年三カ月の給養(調理)の天満洋さん(21)は「今回一番期待していたのがブラジルでした」という。熱帯魚が大好きでピラニアの剥製を十個も買ったそう。
 八山政春補給員長は「こんな立派な県人会の会館が建っているなんて感激しました」と笑顔を見せる。各港で食糧の調達をするが、南米では初めてブラジルで時間通りに注文品が届いたと拍手を送る。
 八人がけのテーブルが十一個組まれ、三十人以上の県人が母県出身の自衛隊員を囲んだ。途中から県人子弟の独身女性の自己紹介が始まり、それに呼応して自衛隊員の自己紹介が行われ、独身男性が「国際結婚大好きです」などとアピールし、終始なごやかな雰囲気だった。
 渡伯七十年の中西茂雄さん(84)は「初対面なのになんか懐かしい感じがします。このような人たちが日本を守ってくれているんだと、頼もしく感じました」と語った。
 第一回練習艦隊来伯時にはサントス港まで出迎えに行ったという太尾田正雄さん(83)は、「久しぶりに海軍の人に会って、感無量です。毎日のお勤め、ご苦労さんといいたい」と語った。
 その後、三時過ぎまで歓談は続き、名残惜しさを残しながら散会となった。