7月14日(水)
今年市制二百三十年を迎えるカンピーナス市と姉妹都市提携を結ぶ岐阜市から、文化使節団として装賀きもの学院(安田多賀子院長)一行十六人が十一日に来伯し、岐阜県人会を表敬訪問した。
一行は十四日正午から同市の共生センターで、過去・現在・未来をテーマに様々な着物を紹介する「きものショー」を披露する。
最初は、約一千年前に紫式部が書き下ろした「源氏物語」をベースに、光源氏と朧月夜(おぼろづきよ)の君との恋を、当時の着物を再現しながらあでやかに舞う。また、現在も宮中で使われている高貴な衣裳「十二単衣紋」の着付けを見せるものや、簡単・簡素で軽い和洋折衷の近未来のきもの、外国人にも似合う柄などの〃着物絵巻〃が約四十五分間にわたって繰り広げられる。
安田院長は県人会役員ら九人を前に、「日本人である誇りを持って、世界のみなさんに接していくことが大事だと思っています。失われつつある日本らしさを着物を通じて伝達していければ」と語り、次々に自己紹介した。
同行する片山佳奈子さん=岐阜市在住=は、「外資系企業に就職して一年間の米国暮しを経て、日本文化の大切さに初めて気付いた」と、きもの学院で学び始めた動機を述べた。中には、同日晩に親戚の移住者に面会する同行者も。
同学院は岐阜、愛知、三重三県を中心に、日本全国に約六百人の講師を持つ。安田院長は十二単を持って、すでに北米、中国、フランス、イタリアなど十数カ国でショーを実施している。今回は姉妹都市提携の関係から、岐阜市国際交流室などからの依頼で訪伯することになった。同きものショーの問い合わせは県人会(11・3209・8073)まで。