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営農面積1位はパラナ州=農拓協調べ=農業人口ではサンパウロ州=中間発表 日系農協63を確認=100周年向け調査継続へ

7月7日(水)

  ブラジル農業拓植共同組合中央会(原林平会長)が実施している日系農業者実態調査の第二回中間報告が一日午後、同中央会事務所で発表された。五月現在の最新データで、全伯の日系農業人口は三万六千六百四十四人で、営農面積は二十万七百九十二ヘクタール(以下Haと略)。昨年十月の第一回中間報告では農業人口は三万二千八百九人、面積は十万五千六百九十三Haだった。今回、主に北パラナとバイーアの分のデータが付加されている。また、前回報告では六十だった日系農協数は六十三組合。うち過半数三十五組合はサンパウロ州にあり、二位はパラナ州の七組合、三位はミナス州の六組合、四位はバイーア州の五組合などとなっている。

 農業人口最多州はやはりサンパウロ州で、全体の六六%にあたる二万四千百三十八人(六万五千五百十四Ha)だった。第二位はパラナ州の六千百人だが、面積では一位(九万三千七百九十八Ha)だった。以下、農業人口第三位はマット・グロッソ・ド・スル州の二千二百五人、第四位はリオ州の千五百三人だった。
 この営農者数には農作業を手伝う子どもも人数に入っており、九〇%以上は二世以降の世代になっているそう。
 営農面積の多い営農形態は、(1)少人数で大規模面積を営農する大豆やミーリョなどの穀物類(十一万四千五百十七Ha)(2)都市近郊で比較的小面積の集約農業を特徴とする葉野菜や根菜などの野菜類(三万六百十三Ha、営農者的には最多)(3)牛やブタなどの畜産(二万五千七百二十九Ha)がトップ3となった。続いて、(4)バナナなどの果実類(一万六千六百九十九Ha)(5)コーヒー(三千八百三十六Ha)(6)サトウキビ(四千百六十三Ha)(7)レジストロに集中する茶(九百六十八Ha)(8)花卉類(三百二十四Ha)など。
 今回のデータには、綿の前田家、国内消費向けで国内最大のバナナ生産者の山田さん、花卉ではアルジャーなど大規模な生産者や団体が抜けており、今後の重要課題となっている。
 原会長は「コチアの時代には事業所は八十七あったが、単協は十だけだった。その事業所がコチア解散後独立して組合となり、数としては当時より今の方が多いぐらいだ。日本移民百周年に向けて、今後とも調査を継続していく」と語った。