7月1日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】上院は二十九日、十月の地方選挙で選出する市会議員を八千五百二十八人削減する選挙高等裁(TSE)決定を承認した。これで現在の市議定員六万二百七十六議席は、〇五年から五万一千七百四十八議席となる。下院は市議削減を小規模にし、五万五千二百十四議席で可決していた。上院ではこれを承認する必要票数四十九票に達せず、TSE案が認められた。これで国庫は年間、五億五千万レアルの経費節約になる。
TSEが市の人口に比例して市議席を限定する現市議の一四・一%削減案は、上院で原案通り承認された。次回の十月地方選から実施される。市議削減の対象となるのは、人口六十万人以下の都市。全国五千五百六十五市の半数が、市議を削減される。六十万人以上の二十六都市は、現状維持または増員となる。
これまで国庫が支給してきた地方都市の市議とその側近の給料は、大幅カットの予定。地方都市は市議や側近の給料を別用途に用いている場合があり、交付金カットは交渉に付される。地方議員の給料に予定されていた資金の流れが止まるのは、四億二千七百万レアルほどとみられる。
十月地方選挙に向けて各党は、三十日までに党大会を開いて公認候補を決定するので忙しい。削減された議席と選挙資金の予算カットの調整を、残り少ない限られた時間に行わねばならずあわただしい。トカンチンス州パウマ市のように、過剰議席と四千レアルの高給市議を抱える都市もある。また、全員一最低賃金の市議会もある。
中小都市の議席削減は、削減対象となった都市にとって衝撃的だったようだ。都市人口四千人も四万人も、同じ九議席。地方で九議席に削減された都市は多い。議席削減案は、最高裁が人口に比例した市議席の裁決をサンパウロ州の十都市へ下したことで、TSEが全国規模に適用延長したもの。
TSE裁決は、人口四万七千六百十九人以下の都市に、一律で市議九人とした。四万七千二十人から九万五千二百三十八人までが十人。それ以上は人口が四万七千二十人増える毎に、一議席増員という。上限は、五十五議席となった。
議席増となった都市はリオデジャネイロ市が、現在の四十二議席から五十議席へ。サルバドール市は三十五から四十一。ベロ・オリゾンテ市は三十七から四十一。クリチーバ市は三十五から三十八。マナウス市は三十三から三十七。ポルト・アレグレ市は三十三から三十六。ベレン市は三十三から三十五。
現状維持は、サンパウロ市の五十五議席。フォルタレーザ市が四十一議席。サンルイスとマセイオ、テレジーナ、ナタール、カンポ・グランデ、ジョオン・ペッソア各市が二十一議席。
議席削減はレシフェ市が四十一から三十六。クイアバ市とアラカジュ市が二十一から十九。フロリアノポリス市とポルト・ヴェーリョ市が二十一から十六。マカパ市とヴィトリア市が二十一から十五。リオ・ブランコ市が十八から十四。ボア・ヴィスタ市が十七から十三。パウマ市が十五から十二。