6月26日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】中銀は二十四日、基本金利(Selic)を年率一六%に据え置くことを決定した、通貨政策委員会(Copom)の六月会合の議事録を公表した。
その中で中銀は基本金利を据え置いた理由として、中銀が定めた〇五年のインフレ目標が達成されないリスク、市場の悲観的観測を挙げている。同議事録は、〇五年のインフレ目標が上方修正されるという市場の観測に対しては、「特別な留意が求められる」としている。
市場アナリストらは、広範囲消費者物価指数(IPCA)が今年、政府目標の五・五%を超え、〇五年に五%から五・四四%になると予想する。一方、政府のインフレ目標は四・五%で、上下二・五ポイントの幅が許容されている。この幅は、ドル高や公共料金値上げなどがインフレ全体に重大な影響を及ぼした場合に、金利引き上げを回避するために設定されている。しかし、そうしたインフレショックが中長期的に全体に波及しないよう、金利政策を実施することは非常に重要だと議事録は記し、六月の会合で金利が引き上げられた可能性も示唆されている。
五月には農産物価格の上昇が通年より、そして工業製品のそれよりも激しく、短期的には非常に大きいインフレ圧力になったと同議事録は報告している。