6月25日(金)
ルーラ大統領の従兄弟ジョゼ・アウベロさん(五七)は、ペルナンブッコ州ガラニュンス市で街路清掃夫の市職員。月給は二百六十レアル、子供五人で七人家族の世帯主。彼の母は大統領の母と姉妹。最賃が二百七十五レアルになっても生活苦は変わらない。二百六十も二百七十五も同じだという。だから従兄弟が二百六十レアルに固執したのは正しいとした。
◎
サンパウロ市長選への立候補の出端を挫くかのように、スイス当局はマルフ氏がスイスの法人口座から英国のホワイト・ゴールド財団へ九七年一月、一億二千万ドルを送金し、四人の子息名義に振り分ける指示をしたと報告した。スイスにあったマルフ氏の個人情報は、本人のものと合致した。英国には多数の口座があり、合計で二億ドルを不正送金した。本人は全て否定。
◎
五十歳の企業経営者が二十日、リオ州北部で二人組の女に誘拐されたが、三日後に四百三十キロ離れたサンパウロ州サント・アンドレ市で無事釈放された。人違いだったため。人質は隠れ家二カ所を転々としたという。
◎
大学生を対象とする連邦政府の奨学金制度(Fies)で、奨学生選抜の際に黒人とインジオが白人に比べ二〇%有利となる。高等教育機関で学ぶ両者が少ない状況を踏まえての措置。公立校出身者は私立校出身者より二〇%有利。家族に病人がいたり、借家住まいの場合や小中学校の教師も優先される。現在、十六万三千人が奨学金を受けている。
◎
ビリェッテ・ウニコ(統一乗車券)導入から一カ月、サンパウロ市交通局によるとバス利用者の三分の二に当たる二百万人がこの乗車券を使用しているという。市は八月までに利用率を九〇%にまで高め、従来の紙製乗車券を廃止したい考えだ。一日平均五・三二レアルだったサンパウロ市民の公共交通機関利用費が数カ月以内に三・五二レアルに下がると市は予測。問題は同乗車券を購入・更新できる所がまだ少ないこと。