6月18日(金)
今年春の叙勲で旭日双光章を受章した原林平・ブラジル農業拓殖協同組合中央会理事長(七〇)を称えて十六日午後、友人関係者ら五十人以上が集まり、サンパウロ市サウーデ区の東京農大会館で祝賀会が開催された。
原さんは六〇年に来伯。リオ州の湿地帯サンタ・クルスで近代農業を学び、マカエに入植し、野菜栽培に従事した。六八年の豪雨で、撤退するまでマカエ地方独特の葉野菜をリオ市に出荷していた。八五年から十年間、リオ州文化体育連盟理事長として、学生寮「日進学寮」を建設するなど貢献した。現在はリオ州ノヴォ・イグアスー在住。
パラグアイのイグアスー移住地から駆けつけた久保田洋史さんは「三年以上の知り合いですが、原さんは自分から好き好んで役員になるのではなくて、周囲から押されて、役員とか組合長になっている人で、包容力があり人徳の塊みたいな男です」と持ち上げた。
友人代表として記念品の大皿を送ったアチバイアの黒木政助さんは「原さんは裏表のない人。一緒にいるだけで気が休まるような友達です。こつこつ目に見えない努力の積み重ねをしてきた功績に叙勲はよくマッチしている」と称えた。
これを受けて原さんがあいさつ。「リオでも盛大に祝賀会をやってもらいました。今日はまたサンパウロでもやっていただき、どこに身をおいてよいのか解りません。これは私とかかわりのある全ての人に対する叙勲です」と語っていた。