本紙二面と七面で連日に掲載されている国連貿易開発会議(UNCTAD)関連の記事を読んでいる読者は、各面が全く別の角度から書かれていることに気づくだろう。
二面は途上国側であるブラジルからの主張であり、七面は先進国側である日本からのそれだ。まったく別々の主張が同時進行で紹介されている。農業問題などで行き詰まるWTO新ラウンドの大枠合意を取り付けたい先進国と、できるだけの譲歩を引き出したい途上国。両者の利害は激しく対立し、昨年のWTO閣僚会議は決裂した。
日本語で書かれた邦字紙だが、れっきとしたブラジルの会社。国際試合で日伯が対戦する時、どっちを応援するか悩むのと同じような感想を覚えるのは私だけではないだろう。 (深)
04/06/16