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コラム オーリャ!

 サントス厚生ホームは、援協厚生ホームとして、七一年にサンパウロで産声を上げた。山口県文化協会(ピラピチニングイ街)のちょうど、二区画下あたりに位置。援協本部から歩いておよそ五分の距離だった。
 もともと初期移民の高齢化に対応するために、つくられた。独居老人のほかに精神障害者、家出人などが入所。「救貧施設」といったほうがふさわしかったと、山下忠男同ホーム初代主任(援協事務局長)は懐かしむ。 アルコール依存症の男性に飲酒を注意したら、「俺達がここにいるから、お前ら給料をもらえているんだろう」と食って掛かられた。睡眠薬を多量に服用して自殺を図った女性もおり、「毎日が戦争だった」。
 サントスに移って今年七月で三十年。歴史のこぼれ話しが、表面に出てきている。   (古)

04/6/10