6月5日(土)
トヨタ・メルコスール社(岡部裕之社長)は五月三十一日、〇七年から新工場で高級仕様のコンパクトカーの生産を開始することを改めて確認した。工場建設予定地はサンパウロ州インダイアツーバ市にある現工場の隣接地か、あるいは他の場所を検討していると一日付エスタード紙が伝えている。
同社は一〇年までに、ブラジル市場の一〇%占有と、現在の同三%から大幅拡大を狙っている。岡部社長は「どのモデルを市場投入するかは今後の課題」と説明。現行生産するカローラタイプのモデル投入なら工場拡張で対応が可能だが、別の車台(プラットフォーム)を投入した場合、新工場建設の必要に迫られるという。
これとは別に、同社は、アルゼンチンからの輸入車(ハイラックス)配送センターをリオ・グランデ・ド・スル州内に建設する計画を最近発表した。ハイラックスは現在、ヴィトリア港から陸揚げされており、輸送コスト削減に期待が掛かる。
センターには総額六百万レアルが投じられ、フォード社のために確保されていた同州グアイバ市の土地が州政府から提供されることが約束されている。新工場は延べ床面積五万平方メートル。州政府はこれにあたり、六十ヘクタールを確保しているため、将来の工場拡張も可能となる。
同社はまた、今年中にインダイアツーバ工場でカローラやフィールダーの生産増強を計画。工場は二交替制で一千二百七十四人の従業員がいるが、増員する予定。今年初めの四カ月間で、一万三千九百六十台を販売。これは昨年同期比二六%増に相当するという。