6月4日(金)
【ベロオリゾンテ発=下薗昌記記者】最大のライバル相手にロナウド爆発――。W杯南米予選が二日、ベロオリゾンテ市で行われ、ブラジルは宿敵アルゼンチンを三対一で下した。ロナウドが全得点をPKで叩き出し、予選首位浮上に貢献した。
ミネイロン競技場に詰め掛けた大観衆の声援を受け前半から敵陣内に攻め込むブラジルだが、攻撃の軸であるロナウジーニョ・ガウーショが負傷で欠場。アルゼンチンの堅い守りをなかなか崩せない。逆にアルゼンチンはブラジル守備陣の弱点であるゴール前へのハイボールを武器に何度か決定機を演出したが、シュートミスで得点には至らない。一九一四年の初対戦以来三十二勝三十二敗二十一分けと全く互角の成績を残す両雄。ともに負けられない一戦で輝いたのは、エースのロナウドだった。
前半十六分、相手DFに倒されて得たPKをロナウド自ら決め先制。一対〇でブラジルは試合を折り返す。
後半もアルゼンチンに危険な場面を作り出されるがブラジルは再びロナウドがPKを得て、二対〇と突き放す。
必死に反撃を試みるアルゼンチンは後半三十四分にゴール前のこぼれだまをソリンが決め一点差に。しかし、いやな流れを断ち切ったのはやはりロナウドだった。終了間際、三度PKを得たロナウドが落ち着いて決め、ハットトリック完成。三対一でアルゼンチンを振り切った。