5月15日(土)
アマゾン入植七十五周年を盛大に――。汎アマゾニア日伯協会(小野重善会長)は今年九月、入植七十五年を記念する記念週間を開催する。すでに年間を通して実施する記念行事が三月からスタート。記念週間に向け、盛り上げを図っている。地元ベレーンだけでなく、全伯から参加してもらおうと小野会長と堤剛太事務局長が十三日、ニッケイ新聞を訪問、「期間中は県連のふるさと巡りの皆さんも来て下さる。ぜひ、サンパウロの方も観光を兼ねてどうぞ」と呼びかけた。
一九二九年九月二十二日、パラー州ベレーンに「まにら丸」で到着した日本人移民四十三家族百八十九人がアマゾンのアカラー移住地(現トメアスー) に入ったのが同地日系社会の先駆けだった。
パラー州全体には全アマゾンの七割にあたる約八千人の日系人が在住。例年、同協会は、十年の節目ごとに記念式典などの行事を実施してきた。今回はパラー州政府から強い申し出を受けたこともあり、七十五周年を祝うことになった。同州タンクレードネーヴェス文化基金やベレーン日本総領事館も全面的にバックアップする。
毎年九月に実施され、日系、非日系を問わず大勢の来場者を集める「日本週間」は同月十一日から十八日まで。初日には同協会の神内講堂で開会式が予定され、日本から琴や尺八の文化施設団「平塚芳朗と晃麗邦楽会」が演奏を披露する。
十二日からは舞台を州文化センターに移し、物産展を開催。食や文化に関係する百十のブースは日本に関係するものだけでなく、ブラジルからも参加するという。堤事務局長は「十八日には盆踊り大会がある。これだけでもかなりの盛り上がりを見せる」と期間中の目玉行事として期待を込める。
また、最終日の十八日に予定される閉会式には日本から三味線や日本舞踊を疲労する「和文化交流普及会」も参加、祭りのフィナーレに花を添える。
アマゾン地域二十一の日系団体を束ねる汎アマゾニア日伯協会。小野会長は初の二世会長として、今回の祭りの意義をこう強調する。「ただでさえ数が少ない日系人。バラバラに活動していてはダメだ。この日本週間はそれぞれが統合するきっかけにしたい」。
すでに三月には和太鼓の公演会も開かれ、六月五日にも日本から薩摩琵琶の演奏会などを予定。本番となる九月まで様々な盛り上がりを図る。
問い合わせなどは同協会91・229・4435へ。