コラム ALIGN=”MIDDLE” BORDER=”0″>
私事で恐縮だが、長女が十六日に初めての誕生日を迎える。サンパウロ生まれの日系二世だ。
初めての子育てだけに、妻と共に悲喜こもごもの毎日を過ごしている。
曲がりなりにも子供を持った今、改めて「親」という漢字の由来を噛み締めている。
「立」った「木」の上から子供を「見」ている――。見張り番よろしく、一時たりとも目を離せない大変さが、この漢字を生み出したのだ。
同時に、日系社会の礎を築いた一世の自己献身さに頭が下がる。
百年祭委員会を動かす二世に学者が多い、という批判に対しある一世はこう言い切った。「自らを犠牲し、教育を与えた成果と我々は胸を張るべきだ」
二世も大抵は人の親。自らの苦労を振り返れば、自ずと百周年の主役を誰にすべきか分かるはずだ。(記)
04/05/14