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刊行物 『国境地帯』

4月23日(金)

 文芸同人誌『国境地帯』(第十一号、編集・発行者=菅沼東洋司さん)が発行された。創作は『求土』―理想郷を求めて(高橋干晴)、『チャボ先生』(鈴木朝陽)、『百年目』(西尾勝典)、『絵を売る女』(多岐修二)、ほかに随筆、詩小説、韻文サロンなど。菅沼さんは、編集者として、大きな節目である第十号のつぎに(今号は)どのような方向を提示したらいいか腐心した。幸い各作者の持ち味を生かした肩肘張らない〃面白い作品〃に恵まれ、愁眉を開いた、という。随筆では「前山さんと再会す」(伊那宏)が、六〇年代半ばの伊那さん自身、前山隆さんと、三十数年後の両人の交流振りが活写されていて興味深い。今号から新設された「韻文サロン・ふろんていら」は、次号からさらに気軽な雰囲気にしたい、といっている。