コラム ALIGN=”MIDDLE” BORDER=”0″>
あちらは婚前旅行、こちらは新婚旅行だった。リオ・ロシーニャのスラムを昨年訪ねたときのことだ。
二時間の散策、ガイドは住民の若者。そんな「観光」ツアーがあると人づてに聞き、軽い気持ちで参加した。ブルガリア人カップルが行脚を共にした。
「若者は雇用を得るばかりか、英語を学べる」と旅行社。なるほど、これは「援助」である。無論、危険はないはずと信じた。
だがくだんの騒乱で思った。一皮剥けばやはり「危険地帯」なのだ。住民の約半分がツアーに反対していたとも知り、おののいた。
もし「反対派」に襲撃されていたら……。それもまた世間は無責任にも「自己責任」と考えたろう。しかし映画や広告の背景としてときにスラムを「魅力的」に映すのはマスメディアの方なのだ。 (大)
04/04/20