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「夢の実現」へスタート=こどものそのが特別委員会=移民100年祭に合わせ=農場に老人村建設=園生の訓練センターも

4月16日(金)

 こどものその(井口信理事長)は〇八年の移民百周年に合わせて、セルケイラ・セザール市に所有する農場(百二十五アルケール)に訓練センター、老人村、レジャーランドの建設を三本柱とした事業に着手する方向で検討に入った。三月二十八日の総会で、特別委員会を設立。今後、訓練センターの青写真を煮詰めていく。老人村とレジャーランドについては、運営を第三者に委託する見込み。〇八年は創立五十周年の節目の年にも当たり、「夢の実現」にスタートを切った。
 農場は九六年に、資金を保全する目的で、百十五万レアルを投じて購入したもの。転売可能な状態を保つため、特に事業には乗り出さず、これまで八四%に当たる百五アルケールを農耕地として貸していた。また、桜やマカダミア・ナッツを植樹、環境保護に力を注いだ。
 その後、専門家による地域開発プロジェクトチームに依頼、土地の評価をしてもらった。その結果、マスタープランとして訓練センター、老人村、レジャーランドの建設構想が浮上した。
 実は、こどものそのの入所者は年々、高齢化。本部(イタケーラ区)の訓練センターで養鶏、陶芸などに携わる人の平均年齢は四十五歳を越えているといわれる。既に、労働に従事出来なくなった人も。
 入所者の終の住処となる空間が必要になり、構想が現実味を帯び始めた。西田康二評議委員会長は「働けなくなった人と若い人を同様に扱うのは無理があります」と話す。
 特別委員会は井口理事長を会長に六~七人で構成。設計や建設工事などの叩き台をつくる。るり学園(山口県)など日本の〃兄弟園〃五施設が趣旨に賛同。共同で資金集めのためのキャンペーンを張る。本部も基金を持っており、資金を心配する必要はないという。
 老人村は、土地を提供。希望者が住宅を建て、死亡すれば寄贈してもらうシステム。運営は第三者に委託する。既に、名乗りを挙げている業者も。
 西田評議委員会長は「こどものそのと高齢者が共存して暮らせるような環境をつくりたい」と明かす。レジャーランドにはサッカー場などが整備される予定だ。