肩書きに「挑戦者」と刷ってある名刺を、ブラジル日本交流協会の若者からもらった。日曜朝に来聖したばかりで右も左も分らない。でもその名刺から、肩に思いきり力が入っている様が手にとるように伝わってきた。
彼らの初々しい姿を見て多くの移住者は、自分がブラジルの土を初めて踏んだ日のことを思い出すだろう。
振り返れば、何度もトロンバに襲われて困っていた者、いっぺんに四合半の大飯を食らう女性、あっという間にポ語がペラペラになったもの。いろんな彼らの先輩の顔が思い浮かぶ。
わずか十一ヵ月の滞在だが、初めて外国に出る人もおり、この一年が及ぼす影響は計り知れない。ブラジル体験プログラムとしては過去に学生移住連盟もあったが、今はJICA青年ボランティア、ダルマ塾など数えるほどしかない。ぜひ、有意義な体験を日本に持ち帰ってほしい。(深)
04/04/15